2019.10.21

【Mさまインタビュー後篇】「僕たちが家の一部になっていく」始めから住み慣れた家にするために。

郷 奈美子

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スリランカとカジャデザイン、出会うべきタイミングで出会って始まったMさまの家づくり。Mさまのこだわりと、熟練した技術をもつ職人たちとの真剣真っ向勝負!?のエピソード。スリランカで見たあの家を再現する、新しいものをあえて使い込んだひなびた感じに見せる、そんな難題に対して、カジャデザインの職人たちはどのようにそれを実現して来たのでしょうか。
また、これから始まる新居での暮らしについても詳しくお伺いしました。

「しろ」の奥深さと難しさ

ー色々な所にこだわりがあると思うのですが、「中でもここは特にこだわった!」というポイントがあれば、教えてください。

ご主人:
本当に色々あるからなぁ(笑)。
中でも、悩み抜いてうまくいったなというのは、外壁の色ですね。白は白なんですけど、どんな白になるかでイメージは大きく変わってしまいます。スリランカの家でみた、白いんだけど使い込んだ風合いのある白。それを表現したかったんです。
例えばですけど、男の子って新学期に新しい靴を履く時、それがピカピカなのがイヤなんですよ、恥ずかしくって。汚したい訳じゃないけど、わざと踏んづけたりして小慣れた感じにしたいんです。そういう感じに近いですかね。それを、直接左官職人の佐々木さんにお伝えしました。

ーなるほど、何となくわかる気がします。真っさらなのが、ちょっと気恥ずかしい感覚。
それに「白」と一言で言っても、その色幅は無限にありますもんね。

ご主人:
そうなんです。通勤途中の電車から、あの家の白はイメージに近いな、あの家はいい線いっているけどちょっとおしいな、などずーっと外壁の色のことを考えていました。
それを佐々木さんが一生懸命研究してくれた結果、最終的に彼がたどり着いたのが、「全体の割合に対して、ほんの少しだけ〝マリンブルー〟を入れる。」ということでした。実際に完成した建物をみて、ここまでこだわった甲斐があったなとしみじみ思いましたね。

当時の職人とのやり取りを振り返り、感慨深い表情を浮かべるご主人
透明感もありつつ深みを感じる、こだわりの『白』の外観

ー室内の壁も全面漆喰という贅沢な仕上げですよね。

奥様:
そうですね。漆喰の壁は塗ってみて初めて、こんなにしっとりとしていて柔らかく、気持ちが落ち着くものなんだと知りました。今でも、佐々木さんが漆喰を壁に塗り込む音が耳の奥に残っています。

ご主人:
「ザーッ、ザーッ」と、いい音出してんだ。

奥様:
お父さんのこだわりで、1Fだけでなく2Fも全て漆喰にしているので、家のどこにいても本当に心地がいいんですよね。家づくり全般に対してそういった姿勢だったので、最初はそこまでやるか?と思っていた部分もありましたが、ここまでくると大したもんだ!という感じです(笑)。

この奥様の潔さと優しさも、今回の家づくりのポイントの一つだ
2Fのプライベートスペースもすべてが漆喰仕上げ、広いバルコニーもスリランカスタイルのタイル張りに

ー確かに、一般的なコストコントロールの方法として、リビングなどがあるメインスペースを漆喰にして、寝室などのプライベートスペースはクロスにすることもありますもんね。

ご主人:
1Fも2Fも一緒でしょ。見えるところだけ力を入れる、そうはしたくなかったんですよ。その想いは、家を建て始める当初から変わっていません。

「もっとひなびた感じに…」素材に合わせた塗装技術

ーMさまのお宅を拝見すると、柱や建具など、ほとんどが塗装で色をつけていますよね。スリランカのホテルにあるような、年月を重ねた味わい深さがとても良く表現されていると感じます。

奥様:
そうですね。ドアや建具は、私たちが目に焼き付けてきたスリランカの家そのものです。下地の木目もきれいに浮かび上がり、本当に素晴らしいですね。本来、綺麗に仕上げることが仕事であるところを、「もっとひなびた感じに…、やつれた感じに…」など、あれこれリクエストしましたが、感性が優れていて腕のいい職人さんたちは、ぴったりの色を塗装で実現してくれました。

ご主人:
根気強くなんどもサンプルを作ってくれて、本当に業師ですね。そして、ほぼ毎日現場に足を運んで職人さんたちとコミュニケーションを取りながら工程や仕上がりを管理してくれた監督の坂田さんや小林くん、そしてスリランカにいった経験のある筒井さんが橋渡しをしてくれて、思い通りの色になりました。

梁やドア、ドア枠、階段の手摺りまで、こだわりの塗装で仕上げている

ーこうして色々なお話を聞いていると、Mさまご夫婦と八巻先生、私市、筒井、そして現場の職人たちが一つのチームとなって造り上げた家なんだと感じます。

奥様:
もう部活みたいな感覚でいたもんね。最初は私市さんと八巻さんだけだったのが、筒井さんが加わり、坂田さんと小林くんが加わり、さらに職人さんたちが加わり、どんどん人が増えていって…毎回の打ち合わせに、部活に行くときの様な楽しさを感じていました。一つのものに向かってみんなで全力で取り組んで、最後それが達成できた時に、燃え尽きて抜け殻になるみたいな(笑)。

ご主人:
家づくりって、楽しいなぁって心底思いましたね。

奥様:
本当に素晴らしい方々に造ってもらって、どうしてもこの感謝の気持ちを伝えたくてみなさんにお手紙を書いたんですよ。引き渡しの時に渡したかったので、夏休みの宿題みたいに一生懸命になって書いてしまいました(笑)。

わが子のような存在、来るべくしてきた植物たち

ーやっぱりMさまのお宅の特徴として、外せないのが3つの中庭ですよね。

ご主人:
そうですね。これからの人生、木とか水とか、そういったものを一生懸命世話して暮らしていきたいと思っていたんです。八巻さんにも付き合ってもらって、大きな植木農園に何度も足を運んでね。もう、そこがすごいんですよ!そこだけジュラシックパークみたいな(笑)。南国の木から、そうじゃないものまで…ジャンルごとに分けて植えられているんですけど、それを選ぶ過程も楽しかったですね。

奥様:
そうそう。たくさんの植物を見た中で、いいなと思った植物が、すでに予約が入っていたり、交渉中だったりして。「この子、いいけど残念だね…」とお父さんと話していたんですが、結局ガーデンデザイナーの和良さんがうまく交渉してくれて、選んだ子がみんなうちにきてくれたんです。

ーそんな風に植物を我が子同然に大切にできるって、本当に豊かなことですよね。完成写真を撮影させて頂いた日に、まだお引き渡し前にも関わらず真夏の暑い日に、植物たちにお水をやりにご新居にきているお二人をみて、本当にこの家のことを大切に思っているんだなと感じました。

玄関を入ると、右手、左手、そして正面に3つの中庭が存在する

『僕たちが家の一部になっていく』しっくりくる家で暮らしていく

ーこのスリランカの家をそのまま移築したようなご新居にお引越しをされたわけですが、これから、ここでどんな風に暮らしていきたい、こんな風に過ごしているんだろうな、という想像・妄想を聞かせていただけますか?

ご主人:
カジャデザインがリゾートを掲げているのは重々承知しています。でも、僕たちはリゾートにしたいわけではなかったんです。もっと言えば、そこまでお洒落じゃなくてもよかった。『しっくりくる家』にしたかったんですね。これからここで暮らしを始めて、色々なことに慣れてきてしっくりくるようになる。そして僕たちが家の一部になっていくんだろうなと思います。

奥様:
本当に胸がいっぱいで、、、
スリランカが大好きになったことがきっかけで、カレーを習い始めたんですよ。スリランカカレーとインドカレーを。スパイスもたーっくさん集めてね。こんなに素敵なキッチンも造ってもらったので、家の中にスパイスの薫る、、、そんな暮らしがしたいです。

家づくりの過程とこれからの暮らしを想い、涙を浮かべる奥様
最近だと珍しい独立型のキッチンは奥様のこだわり、タイルもお気に入りだ

「まぁいいか…」後悔しない家づくりのために

ー最後に、Mさまにとって家づくりで大切だと思うことを教えてください。また、これから家づくりを考えている方、マイホームに夢をお持ちの方に向けてアドバイスなどがあればお願いします。

ご主人:
こんなに大掛かりに楽しめることは、人生の中でそうないですからね。真剣に向き合った方がいいと思います。例えば、Tシャツ一枚買うのにも真剣にはなると思うのですが、もし失敗したとしても買い換えるなど取り返しがつきます。
でも、家の場合は失敗した時に跳ね返ってくる落胆も大きいので、その『真剣度合い』が重要だと思うんです。時間も金額も普通の買い物とは違う分、「まぁいいか。」っていうセリフは言いたくなかったんですよ。
そして、トレンドなものは10年後こっぱずかしくなると考えているので、スタンダードなもの、スタンダードなものになっていきましたね。その中で、タイルとか冒険するところは遠慮せずに踏み出そうみたいな、抑制と解放のバランスだね。この真剣さを堪能できたのは、面白かったなぁ。

奥様:
もしも、これから家を建てようと考えている方がいらしたら、ぜひ我が家に来てください!ぜひ我が家を見てください!
ここに来たら、この素晴らしさを必ず感じてもらえると思うので。いつでもスパイスに効いた、美味しいチャイを入れてお待ちしています。
なんども言いますが、ぜひ我が家を見てください!本当に見て頂きたいです。

力強く、まっすぐな瞳でそう答えてくれた奥様に感動すら覚えた

ご主人:
見てくだチャイって感じだね(笑)。

インタビューの最後には可愛らしいギャグで場の盛り上げたユーモラスなご主人

こうして『完成』という形で、Mさまの家づくりの第1章が幕を閉じました。そして、これからこの家で『暮らし』という第2章が始まります。
自分たちのライフステージに寄り添った暮らしを営むことを大切にするMさまご夫妻。家づくりに真剣に向き合った分、家や植物に愛情をたっぷり注ぎながら暮らしを続けていってくださるでしょう。

住み手が、心地よく自然体で暮らせる家、それが本当の理想の家。カジャデザインは、それをリゾートという言葉で表現をしています。

お客様それぞれが思い描く『リゾート』は千差万別であって当然です。そのどんな『リゾート』にも本気で向き合っていくのがカジャデザインです。世界中にある心休まるリゾートを知るために『世界を旅する建築会社』は旅を続けています。

Mさまの施工事例はこちらから。
スパイスが薫る家

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