Interview
#03
Interview #03
確固たる信頼関係が生み出す品質。
「石とクロスは、是非とも二人にお願いしたい」。弊社代表・大熊からの依頼を受け、熊谷さん・小池さんは那須リゾートハウスプロジェクトへの参画を快諾。施工にあたって特にこだわった点やカジャデザインとの関係性などをお話いただきました。
熊谷タイル
熊谷 正剛様/MASATAKE KUMAGAI
株式会社アトリエサンクレーヴ
小池 光孝様/MITSUTAKA KOIKE
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- 熊谷さん
- とにかく“きれいに納めるためにどうするべきか?”を設計さんや現地の工務店、職人さんと何度も話し合いましたね。特に外壁の黒い天然石「ヒタム」は、建物の角に当たる“出隅(ですみ)”の納め方に時間をかけて議論しました。普通に貼ると、どうしても角が綺麗に揃わない。薄い鉄板を下地に入れるアイデアが、すべての石をどの角度からも美しくみせる突破口となりました。今回建物内に重機を入れられなかったため、内装の石壁は僕ともう一人の職人が1㎡あたり60kgの石を6mの高さまですべて手作業で運び、柄や色の濃淡を見極めながらバランスをとって貼っていきました。わざわざ那須まで呼んでいただいたからには、“石は熊ちゃんに”というカジャデザインの想いに応えるべく尽力しました。
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- 小池さん
- 今回印象的だったのは、エルメスのクロスを施工したことです。那須リゾートハウスを最上級に居心地のよい空間とするために、このクロスを“一つのアート作品”としたい、そんな想いを受けての依頼でした。輸入するところから当社で引き受けたのですが、コロナ禍で生産工場がストップ、飛行機の便も飛ばない等、“いつ来るんだ!?”という状況で…間に合って本当にホッとしています。施工にあたっては、ストリップ階段の壁面に1パネルのクロスを2枚縦長に貼るため、つなぎ目の処理が課題でした。設計さん、デザイナーさん、社長とともに現地で話し合い、レーザーで高さ・水平・垂直を出してミリ単位で柄が一番美しく見える高さを割り出しました。
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小池さんはカジャデザインが創立してまもなくからの長いお付き合い。当時小池さんにタイルの名職人として熊谷さんをご紹介いただいたところから、お二人との密接なパートナーシップがスタートしました。現在お二人は、約50名の職人が集まるプロ集団「名工会」の会長・副会長でもあり、弊社の現場職人同士のコミュニケーションの核を担ってくれています。
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- 小池さん
- カジャデザインの現場では、仕上がった時の迫力がもの凄い。プロセスの大変さを軽々と超える達成感を感じられます。職人冥利に尽きる他にないデザインは我々のモチベーションにもなりますし、職人ファーストの会社だなと感じています。
- 熊谷さん
- 規制を設けずにお客様の理想に少しでも近づける仕様・間取りを考え尽くす姿勢に心動かされます。設計さんにも職人の立場から提案できる等、より良いモノづくりを追求するパートナーとしてざっくばらんに話ができる魅力があります。
今回のプロジェクトだけでなく、“普段の施工からクロスは90点、石は80点でも良いという妥協は一切なく、カジャデザインの仕上がりを意識している”と語ってくれた頼もしいお二人。今後もカジャデザインの品質を担うキーパーソンであることに違いありません。