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ヤシ砂糖グラメラの製法を守り続ける生き方
友人Yukoさんはバリ島クルンクン村に嫁いで20年余り。
この村はウブドから車で1時間程走った所にある。
クサンバの海にも近くとても素朴な村でヤシ砂糖グラメラ作りの産地である。
Yukoさんは義理の母より受け継いだ昔ながらの手作りグラメラをローカル市場に卸している。
この村には勿論外国人、日本人はほぼ住んで居ないし、観光客が行くようなレストランなど何もない。
本当に素朴なバリ人しか住んで居ない田舎なのだ。
彼女は完全にバリ人と同じような生活スタイルでバリ語を話している為、日本語を忘れ会話がギクシャクになる程どっぷりバリ人の生き方をしている。
ここまでどっぷりバリの生活に根ずいている人は彼女以外私は知らない。
日本に里帰りももう何十年としてないそうだ。
そんな彼女の所へグラメラを譲って貰う為にバイクを走らせる。
この日も朝からグラメラの元になるココナツの花の実から出る液を丁寧に煮詰めるところから
煮詰まって固まりかけたものをココナツの半分になった殻に形成し完成する過程を見させてもらった。
全ては彼女の年期と感覚だけ、途中煮えきった液体に指を直接入れて確認する場面に遭遇したり、楽しみながらかき混ぜてる姿に只々崇高な物をみさせて貰ったという感情になった。
グラメラはインドネシアでは毎日使われる砂糖で濃厚なココナツの甘い香りと程よい甘さに
バリ菓子やバリ料理に欠かせないもの。
これからもYukoさんの質素な生活は変わることなく、貪欲に儲ける事もなく、
バリ人家族に守られグラメラ作りを続けていくだろう。
その美味しいグラメラを大切に頂きながら味わっていきたいと切に願う。