2018年ミラノサローネ報告 / トレンドカラーについて 2018年ミラノサローネ報告 / トレンドカラーについて
2018.5.29 スタッフ
スタッフブログ

2018年ミラノサローネ報告 / トレンドカラーについて

インテリアコーディネーター 鈴木 晴江

独自の表現でトレンドカラーを解説します

こんにちは。デザイナーsuzukiです。私たちも行ってきました、2018年ミラノサローネ!代表ブログでもご紹介していますが、カジャデザインとしてのリサーチ報告をポイント別にご紹介していきます。第一弾として【part1トレンドカラー】について。各社でもサローネ報告会等の開催多いこの時期、それぞれの目線からのまとめられています。偶然に重なる部分は共通認識として、一つの大きな傾向であると感じられます。今回ご紹介のトレンドイメージも、全くをもってカジャデザインとしての目線からの分析となりますので、一例としてのご参考にしてみてください。

キーワードは、イメージから独自や印象のネーミングで表現しているものとなります。一般的な色やイメージと重なる場合もありますが、オリジナルでの表現ワードの場合にあります。参考画像と合わせてみてください。

■キーワード1:ヌーディグレージュ

まず、ベースカラーとしてのまとめは、基本的に「ヌーディ」:同系色のベージュ系を近いトーンで丁寧にグラデーションされています。明るく軽い目のベージュでまとめていくとカジュアルになりますが、ベージュ系から赤色をマイナスして、グレーをプラス。ややグレイッシュのベージュ系なのです。例えば生地ならば、ベージュ色とグレー色を織り合わせ角度や反射でグレー味おびたベージュを表現し「上質なベージュ」を生み出しています。また、合わせる素材もマットな黒色やにぶいシャンパンゴールド色などから、モダン方向へまとめていきます。仮に木製の分量が多いとやはりナチュラル傾向になることを避けているかのようなベージュまとめを感じました。

■キーワード2:テラコッタレッド

テラコッタ色というとオレンジ系をイメージします。そのオレンジ系もありながら、もう少しワインレッドに寄ったオレンジ色、ということでテラコッタレッド=「テラコッタ色系ワインレッド」と想像してみてください。単なるテラコッタ色の土っぽい素焼きのレンガの軽やかさは、やはりナチュラル傾向ですが、そこにワインレッドの深みで奥行きと重さのある方向へ仕上げています。

■キーワード3:ゴールドマスタードイエロー

いわゆるマスタードイエロー(からし色)なのですが、黄色系よりもゴールドさを加味したマスタードイエローと表現したい。そのゴールドっぽさは、素材での上質さやデザインで立体的な豊かさのような、やはりカジュアルからし色から一歩引き上げた主役にもなれる格あるマスタードイエローなのです。黄色系の軽々さをあえて抑えた大人のマスターイエロー使いが多かったです。

■キーワード4:ピーコックグリーン

昨年の黄色系モスグリーンから、もっとプラス青色になり、ターコイズブルーに近いようなクジャク色(ピーコック)系のグリーン傾向を感じました。グリーン系というよりもブルー系に属するような色調つつも、グリーン系とグラデーションしたり、ベージュ系のアクセント色にしたりと、大きなではややトーンを抑えめ。小さな面では彩度が高め。と面積に応じて使い分けられていた印象です。

■キーワード5:コーラルピンキッシュ

やわらかくソフトでかわいらしい赤色系ピンクよりも、やはり青色系を含むようなコーラル系のピンク色。華やぎつつも涼やかでピンクなんだけどグレイッシュっぽさもあるということで、ピンキッシュ?!というイメージです。色味では甘さを抑えているくせに、素材に透け感のある生地やふわふわ系など、ピンク色イメージの可愛らしさは捨てきれない。そんな大人のピンク使いも各所に見受けました。

ということで、まずは画像と印象からのキーワードとお伝えしておりますが、色を表現するは各自の感覚もありますので、下記のようなカラーチャートのトーンで表現するならば【ダークトーン】を軸に、そのまわりのニュアンスが加わり、
・落ち着かせる場合:ダークグレイッシュトーン傾向
・軽さと柔らかさの場合:ダルグレイッシュトーン傾向
・華やかさと強さの場合:ディープトーン傾向
というイメージと考察されます。


(画像:色彩を中心とした情報サイトより引用)

トレンドカラーというと、シーズンや分析方法や目線などなど、どの部分から見るか?で見え方も多種多様をなっています。今回のご紹介は、2018年ミラノサローネの会場や街や多くの展示会などから、実際に見て感じた印象から独自にチョイスしてみました。マテリアルや傾向などもまとめ、順次UPしていきます。