Works 44 多様な居心地を楽しむ家 東京都目黒区

都心の住宅地に位置し、周囲を住宅に囲まれた環境の中でも、外部への開放性と採光性を実現したかったオーナー。大きな吹き抜けのリビングにテラスを隣接させ、上部開口から明るい日差しを室内に取り入れました。LDKとテラスを連続させることで、実際の建ぺい率よりも空間を広く感じる効果も生まれます。

キャンプやサーフィンなど、アクティブな趣味をお持ちのご主人と、家でリラックスして過ごすことが好きな奥様。お子様は、絵本やお絵かきが大好きで、一度始めるとその世界に没頭するタイプだそうです。それぞれの趣味が明確なご家族が、一つの空間で自由に好きな時間を楽しむことは、家づくりにおいて重要なポイントでした。そこで、ご家族3人が過ごす休日をイメージして空間構成を計画することに。自分時間を満喫しつつ、お互いの気配を感じるような心地よい住まいを実現しました。

家全体を通して、石材や木材など自然素材をふんだんに取り入れたインテリア。
深みのあるブラウン系の木材は、空間に落ち着いた印象を与えます。LDKからテラスを石造りの壁面で繋げることで、空間の伸びを演出します。石の凹凸を残したダークグレーの「ヒタムモザイク」は、他のインテリアコーディネートの軸となる重要な役割を担っています。

メインスペースの1階は、スキップフロアを取り入れた動きのある設計になっています。その中央にあるテラスは、場所によって様々な視線の高さから見ることができます。同じレベル(高さ)で、屋内と屋外がひとつの大きな空間のように感じるLDKとテラス。中庭を挟んだ書斎は、一段レベルを下げて、テラスと空を床から見上げるようになります。場所ごとに目線の位置が変えることで、小さな変化を楽しむ豊かな暮らしを実現します。

地下に位置する玄関は、閉塞感が出ないような工夫を凝らしました。玄関の奥に上部への吹き抜けを設け、自然と目線を奥上方へと運びます。そこに大型の観葉植物を置くことで、さらにアイキャッチの効果が高まり奥行き感を演出します。玄関ドアの脇には、木製のベンチと壁面フックを取り付け、実用性とデザイン性を兼ねたエントランスデザインのポイントになっています。

モダンで洗練された印象を与えるスクエア型の外観。ダークグレーのアクセントは、廃材を利用したセメント由来のECOな外壁材を使用しています。コンクリートの打ちっぱなしや木目調のシャッターなど、素材同士のバランスを考慮して、都心の住宅に馴染むスタイリッシュなデザインに仕上げました。