2020.9.17 プロジェクトストーリー
建築現場イベント

家のお守り。建築現場に残す『てがたアート』

企画開発部 郷 奈美子

現在、新しいお住まいを建築中のT様ご家族。
先月無事上棟を迎え、現在は内部工事の段階です。

断熱材の施工や配線、配管など、生活に欠かせない裏側の工程を経て、徐々に理想の住まいがカタチになっていきます。

このタイミングで、細かい仕様の確認と打ち合わせのため、T様ご家族に建築中の現場にお越しいただきました。私たちカジャデザインはその現場打ち合わせで、あるイベントを企画しました。

建築現場に残す家づくりの思い出『てがたアート』

現在2FのLDKの壁面の一部は、これから施工される石貼りに備えて構造用の耐力壁合板が貼られています。その部分は、あと1ヶ月もすれば石職人の手により、美しく石材が貼り上げられます。

いずれは覆われてしまうこの大きなキャンバス、何か家づくりの記念になるものが残せないだろうかと考えました。

T様ご家族は、ご主人、奥様、お嬢様二人の四人家族。
これからお家が完成して、この場所で家族みんなが暮らしていきます。
その中でもリビングは家族が集まる共有のスペースです。

今回は、SNSでも話題の『てがたアート』を残していただくことにしました。
一つは直接建物の壁に、もう一つは用意していた額縁つきの画用紙にてがたを押していただきます。

とても明るく楽しいご家族のイメージに合う、カラフルなインクをご用意しました。それぞれが好きな色を選び「どんなデザインにしようか」と、話し合いが始まります。

準備をしていた私たちは、きっとお一人ずつ順番にてがたを押していくのだろうと想像していましたが、なんとT様は4人揃って同時に押されたのです。それぞれが定位置につき、しっかりとインクが写るよう、肩を寄せ合いながらてがたを押す様子に、じーんとくるようなあたたかさを感じました。

そして完成したアートがこちら!!
お互いが支え合うように寄り添うてがたから、ご家族の仲の良さが伝わってきます。

完成した作品は、生涯家そのものとして残り続けるお守りのような存在と、
家づくりの思い出としてご新居の好きな場所に飾れるアートとしてT様ご家族に贈ります。

巨大なキャンバスに、何を描く?

てがたのセレモニーが無事終了。
ここからは、本題である現場確認と細かい仕様の打ち合わせです。

担当プロデューサーの戸邊、設計士の小林、現場監督の高橋と千田も加わり真剣に打ち合わせを進めていきます。家づくりは全てが図面通りに進むわけではありません。ショールームでの打ち合わせでは見えてこなかった確認事項、工事が進むことにつれて発生した変更点などをお客さまに直接説明、確認をしてベストな施工方法で進めていきます。なので、この現場打ち合わせは大変重要な意味を持つのです。

ご夫妻が打ち合わせをしている間、一緒にきてくれたお嬢様お二人はというと、てがたアートをした壁にラクガキをはじめました。本当だったらお家の壁にラクガキなんてタブーのはずですが、建築中のこのタイミングならタブーを破ってもOK!

初めはちょっと緊張気味でなかなかペンが進みませんでしたが、徐々にエンジンがかかってきました。色とりどりのポスカを使い、自由に描いてくれました。

ちなみにこの壁面は石貼りをする壁なのでゆくゆくインクの染み出しなどの心配もありません。なので、このようなカラフルなペンで思いっきり描けるのですね。

ご夫妻の打ち合わせが終わる頃には、壁一面に大作が完成していました。

額装したてがたアートを持って、家族みんなで記念撮影。数年後、数十年後にこの写真を見返した時に、T様ご家族はどんなことを想われるのでしょう。

時間をかけて育む、家と思い出

T様の建築中のてがたアートのセレモニーはいかがでしたか?
工事現場が和やかな空気に包まれ、そこにいた全ての人が笑顔になれる時間でした。

今回はT様ご家族に喜んでいただけるのではないかと考え、てがたアートのセレモニーを行いましたが、家づくりの特別な思い出を残すための方法は、他にもたくさんあると思います。

計画からおおよそ一年くらいをかけて建てられる大切な我が家。カジャデザインでお家を建てるお客さまには、建築工事中の時間も十分に噛み締めて、後で振り返った時に「この家づくりって、楽しかったよね。」と、笑って言っていただきたいと願っています。

帰り際に「次の現場打ち合わせはいつですか?」と、ワクワクした表情でおっしゃるご主人の顔が印象的でした。新築が完成するまで、どんな思い出が増えていくのでしょうか。