街なかに現れる、大きなギフトラッピング
カジャデザインが以前から行っている、工事現場の養生シートのオリジナルデザインプロジェクト。工事現場では欠かせない足場の養生シートは、防音や防塵、落下物防止などの役割を果たす重要なアイテムのひとつです。
「お客様と一緒に造り上げるこだわりの住宅を守る養生シートも、特別なものであるべきである」という考えのもと、この取り組みを継続しています。
通常はブルーやグレーが一般的な養生シートを、大切な贈り物を包むカラフルなラッピングに見立ててデザインしています。
現場の安全を確保するために、必ず設置しなければならない養生シートで、何かお客様に感動を与えることができないか?と考え、スタートしたのがこの企画でした。2018年からスタートしたこのギフトラッピングシートも今回で6棟目。
最新の設置事例は、「技巧が光る家」で使用したギフトラッピングシートをリユースして設置。フルオーダーの注文住宅ですので、1棟1棟サイズも形状も異なります。
2024年「技巧が光る家」のギフトラッピングシートの記事を見る
リユースと言っても、単純に使い回すだけというわけにはいきません。現在は、リユースすることを前提にデザインをしており、建物の形状やサイズに合わせて、カスタマイズできるようになっています。
今回は「技巧が光る家」とは形状は異なりましたが、サイズはおおよそ同じくらいでした。なので、一部サイズが合わない部分や足りない部分のシートを新たにを制作し、建物のサイズぴったりに収めています。
工事現場の足場は、毎回4面がフラットというわけではありません。制作段階で、足場業者から足場図面をもらい事前に確認し、デザインシートをかける面を決めます。その面に、凹凸があれば、できる限り凹凸をなくす方法はないか業者と打ち合わせをし、安全を確実に担保できる範囲で、デザインシートが一番美しく見える最善策を行うよう努力しています。
今回も、もともとは正面の中央部分に中庭があり、足場が大きく凹んでいましたが、足場を一部追加してもらい、なるべくフラットになるよう仕上げてもらいました。
一般的な養生シートを貼るよりも手間はかかってしまいますが、現場の職人もこの取り組みに賛同してくれ、積極的にアイデアを出してくれます。「次は、どんなデザインなのかと、毎回楽しみにしている」と話す職人もいたのが印象的でした。
2023年ギフトラッピングシート「リユースについて」の記事を見る
今までの実績から、リユースとして使うには2回程度だということがわかってきました。日当たりや季節によっても違いますが、やはり工事現場の安全を守ることが目的の養生シートは、どうしても汚れや破れなど劣化が早いのです。
なので、次回ギフトラッピングシートを設置する物件が決まった時には、新規のデザインをすることになるでしょう。
今までの経験を活かし、さらにお客様の大切な家づくりの過程を特別なものにするために、想いのこもったデザインにしていきたいと思います。