カジャデザインだからできる特別な買い付け -出張レポートvol.02-
3年ぶりに再開した世界を旅する建築会社カジャデザインの海外研修。
本物のリゾート空間を体験するために様々なリゾートホテルを視察するのですが、目的はそれだけではありません。海外出張の際は、その地でしか手に入れることができないインテリアやおもてなしグッズを仕入れてきます。実際に現地のホテルで使用されているアイテムで良いものがあれば、そのメーカーや工房をリサーチし、自分たちの目で見て納得できたアイテムを厳選して仕入れます。
ヨーロッパの色彩を取り入れた、ハイクオリティセラミックブランド
こちらも数年ぶりの訪問になった、ウブドエリアにある『Gaya Ceramic』。ここは、イタリア人がオーナー兼デザイナーを務めるオールハンドメイドの陶器ブランドです。ウブドの豊かな自然や文化からインスパイヤされ、鮮やかな色彩と洗練されたデザインを取り入れた食器やオブジェを展開しています。インドネシアにあるブルガリホテルやリッツカールトン、ポテトヘッドスイート&スタジオなど、高級リゾートホテルの食器やアメニティとして採用されるほど高品質でオシャレなアイテムを取り扱っています。
店内はライムイエローをベースカラーに、様々なグリーン系のタイルでアクセントを付けています。独特の世界観を持つイロトリドリの世界に、ユニークなアイテムが並びます。
今回は、吉祥寺ハウスギャラリーディスプレイ用、新築物件の撮影用に大量に仕入れをしてきました。カジャデザインでは、注文住宅の設計・施工はもちろん、家具や小物などのインテリアまでトータルでご提案しています。ですので、こうした小物の一つひとつにまでこだわってセレクトしています。
自然素材とモダンデザインを融合したスタイルはカジャデザインの得意分野。その中にハンドメイドの温もりと鮮やかな彩りを添えてくれるGaya Ceramicのアイテムは相性抜群です。
ショールームの裏手に工房があり、今回は特別に制作している様子を見学させてもらうことができました。
焼成前の商品が整然と並べられ、工程ごとにきっちりと分業されていました。効率良く作業をしている職人さんたちを見て、正直驚きました。インドネシアの工房は過去にいくつか訪れましたが、ここまできれいに整理整頓されている所は初めて見たからです。管理が行き届いた環境だからこそ、ハンドメイドだけどハイクオリティな仕上がりをキープし、一流ホテルでも通用する素晴らしい商品が生まれるのだと実感することができました。
年内には全ての商品が日本に入荷し、吉祥寺のハウスギャラリーや物件撮影でお披露目されるようです。ご来場のお客様はぜひ実物を見て、触れてその良さをご体感いただけましたら幸いです。
自然の恵みに新たな生命を吹き込む、石材工場
カジャデザインの注文住宅の大きな特徴の一つになったオリジナルの天然石材。インドネシア研修では、必ずこの石材を加工、管理する工場を見学します。到着すると、すでに顔なじみになった現地のスタッフが笑顔で迎えてくれます。
巨石から丁寧に切り出し、住宅建材へ
今回始めてこの石材工場を訪れたスタッフは、その迫力に驚愕。大きな岩から段階を経て切り出されていく石が、住宅建材として完成するまでの工程をじっくりと観察します。
一緒に旅したスタッフは、「この経験を、ぜひお客様に提案する時に伝えたい!!」と言いました。完成した石材や、施工後の美しさと合わせて、この雄大な自然が育んだ上質な素材を住宅に取り入れることが、いかに特別なことかを伝えたいと。この思いは、実際に現地で働くスタッフや原材料を間近に見ることで得られる感覚です。カジャデザインが大切に扱う石材にあるストーリーを紐解く、とても唯一無二の体験となったようです。
『GOOD』の基準をすり合わせる
また、この石材にひときわ思い入れのある弊社代表の大熊は、石材工場の社長と打ち合わせ。自然から生まれた天然石材は、同じ種類でもその色や模様は一つひとつ異なります。その個性こそが天然石材の最大の魅力ではあるものの、中には周りに上手くなじまないほどの色や質感のものがあります。
そこで、カジャデザインが提供する住宅に使用する際の『基準』を現地のスタッフと共有する必要がありました。いくつかサンプルを用意してもらい、『GOOD(理想的)』『OK(良い)』『NG(使えない)』の3段階を、実物を見ながら確認しました。現地のスタッフも、「なるほど、ここがボーダーラインなんだね」とよく理解してくれました。
こうした積み重ねで、高品質な石材の輸入を実現してきました。今後も、さらなる品質の向上を目指して、現地とのコミニュケーションを継続していきます。
ユニークな職人たちが生み出す、自然素材の家具
バリ島からジャワ島に移動して向かったのは、インテリア事業部KAJAのオリジナル商品を制作している工房がある街。ジョグジャカルタ空港から車で6時間近くかかる、まさに秘境の地と言えるでしょう。今までいたリゾート地バリ島とは、様子が一変します。
ここでは、上質なチークの古材を使った家具やオブジェを制作してます。チーク材は年々その数が減り、インドネシアでも貴重な木材として扱われています。特に、もともと家屋や道具として使われていた古材は、特に入手困難になっています。KAJAが10年以上前からチークの古材をつかった家具をオーダーしている工房も、訪れるのは3年ぶり。
行ってみると、変わらない職人が笑顔で迎えてくれました。3年ぶりの再開に、職人もスタッフも笑顔がこぼれます。私たちが行くことを事前に伝えていたため、張り切ってとっておきのチーク古材を用意してくれていました。長年、家具を見てきたKAJAのスタッフや代表の大熊も、そのチーク材の品質の高さに改めて感動しました。
ここの特徴は、家具の状態に仕上がったものを仕入れるのではなく、古材そのものの状態から選び、家具のデザインをしていきます。一点一点、色も形も大きさもバラバラな材から、家具に適したもを厳選するのは簡単なことではありません。長年の経験と技術があるからこそできるスペシャルな買い付けです。
こちらは、アンティーク建材を扱うギャラリー兼工房です。取り壊される家屋や寺院をまるごと買取、上質な柱や梁を採集します。年月を重ねた木材は、どれも味わい深くとても丈夫です。レリーフ(彫刻)が施された柱や梁は、それだけでアートになるような美しさがあります。
モダンリゾートスタイルに、こうしたユニークなオブジェを取り入れれば、オリジナルスタイルの完成です。こうした家具や小物を独自のルートで買付できるのはカジャデザインの大きな強みです。建物から家具、オブジェまでトータルコーディネートすることで、完成度の高いリゾート住宅を実現できると考えています。
大切な商品を管理する、KAJA Indonesia
私たちはインドネシアに『KAJA Indonesia』という法人をもっています。
いつも出張や仕入れのサポートをしていくれるアンディとリサが中心となり、商品の管理をしてくれる大切な部署です。今回は、KAJA Indonesiaの倉庫にも足を運びました。
オーダーした家具や小物は、全てこの倉庫に集められ、検品し日本に届くコンテナに積み込まれます。アンディとリサには、日本が求めるクオリティをしっかりと共有して、厳しく商品管理を行ってもらっています。
この日は、とある新築のプロジェクトのためにオーダーした、家具やアートが仕上がり、検品できるように準備してくれていました。普段は写真でチェックしたりしているのですが、実物を見ながら意見交換ができるのは大変意義のあることです。商品の仕上がり、梱包方法など、クオリティを上げていくためにはこのプロセスが欠かせません。
一通り検品などを終えた私たちは、インドネシアスタッフみんなを招待して食事に行きました。日頃の感謝を伝え、楽しい時間を共有することができました。
たくさんの仲間達に支えられているからこそ。
今回の海外出張では、リゾートホテルの視察と買い付けが主な目的でしたが、私達にはそれ以外に大きな収穫を得ることができました。
それは、インドネシアから石材や家具を輸入するにあたり、たくさんの仲間達の協力があることを実感できたこと。長年に渡り、関係性を築きあげ、信頼をして仕事の依頼ができる安心感。それはビジネスパートナーでもあり、遠い国で暮らす友人として、お互いが敬意をもっているからこそ成り立ちます。
カジャデザインならではの注文住宅を提供し続けていくには、彼らの協力が必要不可欠です。今後も彼らとのパートナーシップをしっかりと繋げ、さらなら品質向上に邁進していきたいと思います。
普段の出張では、なかなか踏み込めない範囲まで足を運んだ今回のインドネシア出張は、参加したスタッフはもちろん、それを日本に帰ってから社内全体に共有することで、カジャデザインの価値を再認識する大変貴重な機会になりました。
いよいよ、次回が出張レポートの最終章となります。
カジャデザインのルーツとなった大切な場所、アマンジウォについてお話します。
次回のブログもお楽しみに!!
■ 出張レポートVol.01はこちらから。
コンセプトが明確化する、バリのリゾートホテル -出張レポートvol.01-