2017.7.10 「注文住宅」を知る

住みたい街ランキングから考える、新時代の家づくり

ライター 横内 信弘

魅力的な街がずらりと並ぶ「住みたい街ランキング」。
ランキング上位の街にはどんな家が似合うのかを想像するのは楽しいものです。その街をより素敵に見せる家並みは、ロケーションに驚くほどマッチしています。そうした家を手に入れるにはどうすればよいのかを考えてみました。

注目が集まる中古住宅

ロケーションに合う家並みが街の魅力をアップ

発表されるたびに大きな話題を呼ぶ「住みたい街ランキング」。自分の住む街がランクインしているのか、興味津々でチェックしている人も多いことでしょう。

出典:SUUMO 関東住みたい街ランキング2019

2019年の関東版の調査でトップを獲得したのは「横浜」でした。住みたい街とするのは広範囲な気もしますが、以下のポイントが高く評価されているようです。

①みなとみらいや中華街など観光地が豊富
②横浜駅には多くの路線が乗り入れており、どこに行くにも便利
③ロケーションに合った家並みが美しい

中でも「③ロケーション」は重要で、散策する途中で素敵な家が続く場所を見つけて「こんなエリアに住んでみたい」と考える人が多かったことを示しています。いかに優れたデザインでもロケーションに合わない家はどこかちぐはぐで、住んでみたいという感情は湧かないものです。

ロケーションにデザインがマッチしないリスクを徹底的に排除しているのがカジャデザインです。当社はロケーションを軸にプランニングするのを得意としており、たとえば横浜の海側のエリアでは、リビングやダイニングはもちろん、ケースによってはバスルームからも海が感じられるプランをご提案することもあります。また横浜の内陸側に多い斜面の敷地でも同じで、その場所で最適な光と風を感じられるプランを提案したことも。立地条件やライフスタイルに合わせて、リゾートのようなラグジュアリーな住空間を構成する。これが当社の建築スタイルなのです。

中古物件のリノベーションを国が後押し

「住みたい街ランキング」をチェックした後は、「購入した住宅カテゴリーランキング」にも注目しましょう。
購入した住宅をカテゴリーで分類したランキング調査によると、1位は新築マンションで、以下、中古マンション、建売住宅、中古住宅、注文住宅の順に続きます。注文住宅の販売数は少しずつ伸びていますが、全体の割合でみると2割弱にとどまっています。

注文住宅を手掛けている当社としては少々寂しい結果ですが、注文住宅とともに数字を伸ばしているのが「中古住宅」です。立地を最優先した中古マンションや、中古戸建の味わい深さ、コスト面が抑えられることに魅力を感じて希望する若い世代が、じわじわ増えているようです。

中古住宅の購入については国の後押しもあります。国土交通省は、内需の要である住宅投資の活性化を促す目的で、2010年に10兆円だったリフォーム市場規模を2020年までの10年間で20兆円まで拡大する目標を掲げました。具体的な推進事業も進行中です。たとえば、2009年からスタートした「長期優良住宅制度」は新築物件が対象でしたが、2014年からは「長期優良住宅化リフォーム推進事業」がスタート。リノベーションにより中古住宅の性能を一定の基準まで向上させた場合は、国から補助金を受けることができます(補助金の対象や額はリフォームの内容によって変わります。)

中古物件リノベーションのポイント

中古マンションを購入する際の注意点

ここからは、中古物件(マンション・一戸建て)をリノベーションする際のポイントについて解説します。リノベーションを前提に中古マンションを購入する場合は、以下の3点に着目しましょう。

・共有部分の管理状態
・耐震基準
・間取り変更の制約

マンションには自分たちが使用する専有部分とマンション居住者が共有する共用部分があります。共有部分には、エントランスホールやエレベーター、廊下、階段などに加えて、窓、玄関ドアの外側、ベランダなども含まれます。共有部分が老朽化していても勝手に改修することはできないので、事前にしっかり確認することが大事です。

耐震基準も大事なポイントです。1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物は「新耐震基準」に適合しています。新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されています。建築確認の日付がそれ以前のものは「旧耐震
基準」となります(基準日以前でも「耐震適合証明」を受けていれば、新耐震相当の耐震性が認められていることになります。詳しくは購入の際にご確認ください)。

LDKの拡張は、多くの人が希望する要件ですが、マンションの工法によっては壁を取り払うような間取り変更ができないこともあります。とくに、空間を壁で支える建物には構造壁があり、この壁を取り壊すことはできません。細かく間取りが区切られている鉄筋コンクリートのマンション場合は、その壁が構造壁でないかどうかを確認する必要があります。

中古戸建を購入する際の注意点

リノベーションを前提に中古戸建を購入する場合は、以下の3点が要チェックです。

・築年数
・建物の構造
・工法

木造の中古住宅は築20~30年で建物の不動産評価がゼロになると言われています。こうした物件は、ほぼ土地代で購入できるため、浮いた予算をリノベーションにまわすことができます。リノベーションでは住宅性能に手を加えることが大事で、耐震性や気密・断熱性を向上させることができれば、新築とそん色のない居住空間をつくることができます。建物の構造部分は外から見えないため、リノベーションを開始したら老朽化の進行が判明して、思いのほか補強工事費用がかさんでしまったというケースもあります。そ
こで、売買契約を結ぶ前に、一級建築士やホームインスペクター(住宅診断士)などの専門家に依頼して、耐震性や老朽化について、確認してもらいましょう。

また、間取りを変更する場合は、マンション同様にどんな工法で建てられたかを事前にチェックする必要があります。変更しやすい工法とそうでない工法があるからです。例えば間取りを変更しやすいのは、柱と梁を構造体とする木造軸組工法で、壁を撤去して空間を広げることが割と容易に行えます(柱や梁の位置には制約あり)。同じ木造でも変更が難しいのは2×4工法です。建物全体を壁で支えていることから、取り払えない壁が多く、間取り変更には大きな制約が生じます。

注文住宅の実績豊富な当社だからできるリノベーション

中古物件は新築に比べると購入費用が安価で、リノベーションすればロケーションやライフスタイルに合致した快適な住空間が手に入ります。しかし、完成に至るまでのチェック項目が多く、これらの確認を怠ると理想の住まいから遠く離れることもあります。

注文住宅の実績豊富な当社ですが、リノベーションをオーダーされるお客様も急増しており、施工件数も増えてきました。当社のホームページでは、築30年の日本家屋を「リゾートヴィラ」をテーマにフルリノベーションした事例があります。このほか、海辺に佇むマンションの一室を、地中海スタイルで一新した事例も……。

「注文住宅×リゾート建築」を知り尽くした、当社だからこ実現できた、構造の問題をクリアした大胆な空間使いや、屋外空間とのつながりを意識した開放的な空間提案があります。注文住宅同様、リノベーションにつきましても、カジャデザインまでお気軽にお問い合わせください。

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