2019.9.5 スタッフ
スタッフブログ

Iさまの新築旅行 -Amanjiwoと石材工場-

企画開発部 郷 奈美子

卒業旅行、新婚旅行。私たちは人生の節目に、大切な人と旅に出ます。
そこに「家を建てる時」も加えてはいかがでしょうか。
カジャデザインは、第3の旅として「新築旅行」というサービスを始めました。

今回『新築旅行』に行ってきたのは、Iさまご家族です。
過去2回のブログでは、Iさまの理想とする住まいのイメージを確認するために訪れた
ALILA VILLAS ULUWATU,BALIについてと、リゾートには欠かせない『非日常』を体験したMandapa, a Ritz-Carlton Reserveの様子をお伝えしました。

新築旅行も終盤に差し掛かります。
カジャデザインの特徴とも言える、石材工場の見学とAmanjiwoで触れた特別な空気感に、Iさまご家族は何を感じたのでしょうか。

ここで生まれた建材が自宅に使われる…石材工場での体験

今回の新築旅行で、 Iさまが特に楽しみにしていたのが、インドネシアにある石材工場の視察です。すでに候補に上がっている石材もいくつかあり、それがどんな場所でどんな人々が創り出しているのか、とても興味があるとお話しされました。

石材工場の中は、石を切り出す音が大きく、床も水で濡れていることから当時8ヶ月だったエミリちゃんはエアコンの効いた快適な車内でおばあちゃまと一緒に待機です。

カジャデザインはかれこれ5〜6年同じ石材工場で仕入れをしています。仕入れの始めた当初は、「これだ!」と決めた石材のスタンダードなタイプをセレクトし、安定した生産・仕入れ体制を整えてきました。今では、様々なデザインや新石材にも挑戦できるようになり、提案の幅が格段に広がってきています。

工場内は石を運ぶ場所、石を切り出す場所、モザイクを組み合わせる場所など、各パートごとに専門のスタッフが分かれています。

そして素晴らしいのは、そこで働くスタッフが何年経っても同じメンバーで働いているということ。度々訪れるカジャデザインのメンバーも、もう顔なじみになって笑顔で挨拶をしたりする仲です。私たちも、品質の高い石材を適正価格で買い付け、彼らの生活をよりより豊かにしていくお手伝いを続けていかなければ、と工場を訪れる度に実感します。

カメラを向けると笑顔でポーズを撮ってくれるスタッフたち

石材工場に足を踏み入れたIさまご夫婦。
前述の通り、工場内は石を切り出す時に使う水で地面が濡れていたり、石の粉や埃が舞っていたりと、決して綺麗な場所とは言えません。

そんな中、Iさまご夫婦はアテンドしてくれるインドネシアスタッフのAndyやLizaに続き、どんどん奥へと進んでいきます。巨大な岩を切り出している様子を真剣な眼差しで見つめるお二人の姿からは、家づくりに対してのこだわりと情熱が伝わってきました。

工場を見学するご主人の眼差しは真剣そのもの
大きな岩を切り出す様子を間近で見つめるIさまご夫妻

自宅に使われる建材がどんなところで生まれ、どんな人たちによって創られたのかを自分の口で説明できるということはなかなか出来ることではありません。それだけ想いの詰まった住まいになることを確信されたようです。

そこにあるのは静かに流れる時間、Amanjiwoで過ごした一日

もう一つ訪れたのが、カジャデザインの旅ではお馴染みになったAmanjiwo-アマンジウォ。

日本で打ち合わせをする中で、写真や動画でAmanjiwoのことは目にしていたIさまご夫婦は、Amanjiwoのメイン石材で使われている『クイン』には心惹かれていたそうです。そこを実際に訪れることをとても楽しみにしていたIさまご家族と、その反応を楽しみにしていたカジャデザインメンバー。ジャングルを抜け、ホテルへと続く小道に車が入りその建物が姿を表します。

『クイン』がもつ、やわらかく味わい深い表情と、丸みを帯びた建物のデザインをみて感動したと話してくれたIさまのご主人。ホテルの周囲にはお店などの商業施設は何もないし、リゾートで連想される海もありません。

そこにあるのは、静かに流れる時間と、鳥のさえずりや虫の声など自然が奏でるBGMだけ。この空間は、他のどのリゾートホテルにも当てはまらない、特別な空気感に満たされています。

実際にAmanjiwoに身を置き、「やっぱりクインが好きだな。」そんなシンプルな考えに至ったこともこの旅で得た貴重な収穫です。

滞在中、Amanjiwoで期間限定開催されていた、チークを用いたハンドメイドのオブジェの展示では新居をイメージしてお気に入りの一点をセレクトして購入されました。建物だけでなく、空間を彩るインテリアやオブジェにもこだわりを持ち、本当に楽しそうに選ぶお二人の姿がとても印象的でした。

また、Iさまの新築プランでのポイントの一つは、自宅に水盤を取り入れること。そのプランの中で、Iさまにぴったりなのではないかとプロデューサーの私市が目をつけていたのが、アマンジウォのメインプールで使用されている石材でした。

事前にインドネシアスタッフにその石を調べてもらい、石工場でもサンプルを用意してもらいました。一見グレーがかった緑をしているのですが、水に浸ると爽やかなエメラルドグリーンに変わります。

Amanjiwoを訪れ、メインプールで実際にその石材が使われている様子を見て新築のプランに取り入れるイメージが具現化しました。

事前にリクエストしていた新石材のサンプルを確認
Amanjiwoのメインプール、乾いた状態とは全く異なる表情

「Emily stone-エミリーストーン-」誕生秘話

この旅を語る上で重要なポイントが、0歳児のかわいいお客様エミリちゃん。はじめ、0歳児のお子様を海外に連れて行くことを心配されていたIさまご夫妻でしたが、エミリちゃんがいてくれたおかげで、Iさまの新築旅行がより濃度の高いものになりました。

ご機嫌な表情を浮かべるエミリちゃん、周りを笑顔にしてくれます

Amanjiwoを訪れた際に、なんと初めてのつかまり立ちをしたという印象的なエピソードも生まれました。Iさまご家族はもちろん、同行したカジャデザインのスタッフやカメラマン、現地のスタッフもその喜びで笑顔が溢れました。

Amanjiwoのメインプールで実際に使われている石の使用が具体的に進み、メンバーの一人がふと発した一言。

「新しい石材の名前を決めなくちゃ。」

そうです、カジャデザインでは自社で直輸入した石材にはオリジナルのネーミングをしているのです。そこで生まれたのが「Emily stone-エミリーストーン-」。

旅の最終日、のちにカジャデザインの代表的な石材になるであろう新石材の名前が誕生しました。この先、新居が完成し生活がスタートした時に、このエミリーストーンを見るたび新築旅行の思い出が蘇ることでしょう。

カジャデザインが住宅に求めること

今回、カジャデザインのルーツとも言える、石材工場とAmanjiwoにIさまご家族をご案内しました。
私たちが提唱する『リゾート住宅』は決して形だけ作って実現するものではありません。そこには、心休まる空気感が絶対的に必要なのです。それを実現するために、私たちは本物の素材、自然の素材にこだわり抜きます。本当に良いものかどうかを判断する方法として、実際にそれぞれの建材が生まれる場所を巡り、それぞれの建材が施工されたホテルやレストランを訪れてきました。

それを、これから家を建て、そこで暮らしを続けていくお客様と旅をすることができました。私たちが長年大切に関わりを続けてきた石材工場、そして何ものにも変えがたい特別な空気感をもつリゾートホテルAmanjiwo。この2つの体験を通して、住まいづくりで大切なことを共有したかったのです。

目指す方向性を共有し、日本に帰って家づくりが本格化していきます。
はたして、Iさまのご新居はどんな空間に仕上がるのでしょうか。

photo by yansuKIM
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