2018.5.14
【戯れる家】オーナーインタビュー

アンティークではなく、インダストリアル・ヴィンテージ

ライター 横内 信弘

自分たちの発想で創る「脱リゾート」の住まい

I様は、自分たちの想いを隅々まで実現できる、本当の意味での注文住宅を望まれていました。

デザインや素材、テイストなどにこだわりがあり、イメージされていた住まいのスタイルは、アメリカの「インダストリアル・ヴィンテージ」でした。アンティークが100年以上たったものを指すのに対し、ヴィンテージは1940年以降のもの。

カジャデザインはリゾートの住まいだけでなく、世界各国の住まいに精通した建築のプロが揃うので、クライアントの言葉にならない思いまでもカタチにすることができます。味わいある古さとビルトインガレージや素材使いの新しさが違和感なく調和した、印象深い住まいが実現しました。

大変ご満足いただいたI様に、今回の家づくりについてのエピソードなどを伺いました。

Q1
家づくりを始めようと思った理由は何ですか?

A1
私たちにとって家は「買うもの」ではなく「創るもの」という想いがありました。以前は3階建ての持家に住んでいましたが、使いづらい間取りでしたし、デザインも自分たちの希望ではなかった。

だから、家を新しく建てると決めたときから、絶対に後悔しない家づくりをしたかったんです。そこでまず取り組んだのが、家族で自分たちが理想とする住まいについて徹底的に確認し合うこと。「古すぎない、新しすぎない家」「遊び心満載の工夫」「家族と一緒に成長する本物の素材を使った家」……などのイメージが固まったところで、想いをカタチにしてくれる住宅会社を探しました。

でも、「絶対に後悔しない家づくり」とは、自分たちの理想のために絶対妥協しないで取り組んでくれるパートナーを見つけることであり、それがとてつもなく困難な道程であることをその時は知らなかったんです。

Q2
カジャデザインを候補として選ばれたのはどうしてですか?

A2
数多くの総合展示場を訪れ、すべてのハウスメーカーや住宅会社の担当者と直接話をして、できること、できないことなどを確認しました。その結果、設計自由度が低い、寸法の自由度が無い、素材や設備が限られている……といったことを知ったんです。私たちは極端な話、「10cm単位での配置から自由にできるかどうか」が大切でした。自分たちだけの家を創るためには必須条件だったと言っても過言ではありません。

そして、私たちがかなえたいイメージを伝えても、「それは難しい」「やったことがない」「それよりもこんなプランにしたら」など、否定されるか自社プランを押し付けられるかが多かった。ほとんど絶望的になっていた時、カジャデザインというユニークな住宅会社があることをネットで知りました。「この会社となら夢がかなうかも」と直感し、その日に吉祥寺のハウスギャラリーに足を運びました。

直感通り、カジャデザインは他社とは一線を画していました。私たちのこだわりや理想を伝えると、すぐに理解してくれて、楽しそうに話に乗ってくれたんです。でも、一つ、不安がありました。私たちは正直、カジャデザインの「リゾート」というテーマにはほとんど興味がなかったのです(笑)。私たちが要望したのは、カジャデザインの発想でつくる、「脱リゾート」の住まいでした。こうした難しい要望にも、むしろ「面白いテーマ」として取り組んでくれことが嬉しかったですね。

Q3
ズバリ、カジャデザインの魅力は?

A3
私たちが憧れを抱いていた外観デザインは、アメリカに建っているヨーロピアンスタイルのデザインでした。オレゴン州ポートランドなどに見られるような、インダストリアル・ヴィンテージの住まいです。イメージの写真を提示すると、「大丈夫!できます」と答えてくれました。カジャデザイン=リゾートと思い込んでいましたが、ヨーロッパの住宅建築などにも精通した会社だということを後で知りました。

施工例などを見せていただくと一つとして同じデザインの家はなくて、まさに本物のオーダーメードの注文住宅会社。特に心魅かれたのは使える素材、とりわけ天然石のバリエーションが、他社とは比較にならないほどあったこと。カジャデザインの自由な発想やたくさんの素材。これらを使って自分たちのスタイルを実現できると思うと嬉しくなりました。 担当の設計士も、私たちの感性に近い人を選んでくれて、要望がダイレクトに伝えられて……。しかも、2回目の面談で、イメージの模型を作ってくれるなど、熱意を感じられました

設計士、プロデューサー、私たちの3者でいつもアイデアを持ちより、意見をぶつけ合うのが楽しかった。3者の向いている方向がピタリと一致しているのを感じて、「この人たちとなら、いいモノができる!」という感触が常にありましたね。

Q4
完成したお住まいで、特に気に入っている点はどこですか?

A4
どうしてもかなえたい夢がガレージハウスでした。

1階にはゆったりと愛車の手入れができるビルトインガレージを設け、木製のガレージ扉を取り付けるなど、家の佇まいとの調和を考えた設計としています。
外壁は古びた風合いのある天然石張りとし、ヨーロッパやアメリカの街並みを歩いていると出くわす味わいのある建物に仕上がっているのが気に入っています。その他、1階には檜のお風呂や坪庭、風情ある本格的な和室も設えてもらいましたが、こうした和の空間づくりにも、カジャデザイン独自のセンスを感じました。

子どもがたくさんいるので、キッズルームは全部2階リビングの脇に配置し、ロフトも子どもたちの遊びのスペースとしています。また、階段を使った子どもたちのウンテイやロープを伝ってロフトにのぼる仕掛けなども遊び心たっぷり。「とにかく面白い家にしたい」というのも、私たちの念願だったのです(笑)。
ヴィンテージ感と上質感のあるキッチンはカジャデザインからの提案です。日本にはない海外製品のオーダー品が採用されていて、日本初(?)との話もあります。「コの字型でこんな感じ……」みたいな漠然としたイメージを担当のプロデューサーや設計士がくみ取ってくれ、言葉にできなかった分も含めてカタチにしてくれました。

毎日が楽しく、理想の住まいにとても満足しています。