2016.7.2 「注文住宅」を知る

注文住宅で窓を配置するコツと窓の種類|失敗を避けるポイント

企画開発部 郷 奈美子

注文住宅を建ててから、「ここに窓を設置しなければよかった」「ここに窓を設置しておけばよかった」と思うことは少なくありません。窓を設置する時は、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。このページでは、注文住宅で窓の配置を決める時に押さえておきたいコツと配置できる窓の種類を解説しています。窓で失敗したくない方は参考にしてください。

注文住宅で窓を配置するコツ

窓には、「眺めをよくする」「風通しを良くする」「光を取り入れる」などの役割があります。注文住宅で窓を配置する時は、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。

1つの部屋に2つの窓

注文住宅を建てる時は、各部屋に設置する窓の数に注意が必要です。窓を1つにしてしまうと、風の出口がなくなるので風通しが悪くなってしまいます。窓の数は、1つの部屋に対して2つ以上が基本です。間取りの都合上、2つ以上の窓を設置するスペースがない場合は、1つの大きな窓から複数の小さな窓に変更するとよいでしょう。ただし、窓を設置しすぎると、家具の置き場がなくなります。この点には注意が必要です。

窓の設置を検討したい場所

窓には、光を取り込む役割があります。よって、暗くなりがちな場所に設置するとその効果を実感できます。一般的に、暗くなりがちな場所として挙げられるのが玄関・キッチン・廊下などです。これらの場所に窓を設置すると、明るい印象の注文住宅にすることができます。

注文住宅に設置できる窓の種類

注文住宅では、設置する窓の種類を自由に選ぶことができます。窓は、目的に合わせて選ぶことが重要です。注文住宅に用いられることが多い窓を紹介します。

引き違い窓

互い違いに設置された左右2枚の窓を移動させて開閉する窓です。開閉に、窓の設置スペース以上のスペースを必要としないので、さまざまな場所に設置できます。価格面にも強みがあります。また、窓を開けると大きな開口部ができる点も魅力です。このメリットを活かし、掃き出し窓に使用されることが少なくありません。デメリットは、窓と平行に流れる風を取り入れづらい点。防犯性があまり高くない点にも注意が必要です(窓を開けると大きな開口部ができるため)。

滑り出し窓

レールに沿って開閉する窓です。ドアのように開閉する縦滑り出し窓と庇(ひさし)のように開閉する横滑り出し窓があります。

縦滑り出し窓のメリットは、窓と水平に流れる風を取り入れやすいこと。デメリットは、窓の外側に網戸などなどを取り付けられないこととシャッターや鉄格子を付けられないこと。網戸などの設置には制限があります。

横滑り出し窓のメリットは、雨や視線を遮りながら風を取り入れられること。この特徴を生かしてお風呂やトイレなどに設置されることが少なくありません。デメリットは、縦滑り出し窓と同様です。

いずれも、気密性は高いとされています。

FIX窓

開閉機能を持たない窓です。デザイン性が高いので、部屋をお洒落な印象にできます。また、光を取り込む力にも優れます。よって、天窓などに多く用いられています。ただし、開閉機能を持たないので通風は期待できません。同じく、外側を掃除しづらい点にも注意が必要です。

注文住宅の窓は利用状況や目的を考えて設置

間取にこだわる方でも、窓は何となく設置することが少なくありません。なにも考えずに設置すると、風通しが悪いことや窓を開けづらいことなどがあるので気をつけましょう。近隣との見えがかりや目線なども注意が必要です。また、窓にはいくつかの種類があります。それぞれ、特徴が異なるので目的にあわせて設置することが重要です。これから注文住宅を建てる方は、以上の情報を参考に窓の計画を進めてみてはいかがでしょうか。