2018.1.12 「注文住宅」を知る

注文住宅が完成するまでの流れを確認しよう

ライター 横内 信弘
注文住宅という言葉をよく聞くけれど、完成までの流れが複雑でよく分からない……。 建売住宅と違いゼロからの完成を目指す注文住宅では、こうした疑問をもつ人は多いのが実情です。 また、住宅商品が並ぶ、ハウスメーカーの住まいについても、自由につくれるのかどうか、疑問を持っている方が多いのでは? そこで、比較しながら、注文住宅が完成するまでの流れを解説します。両者の違いを確認しながら、注文住宅にはどんなメリットがあるのか把握しましょう。

建売住宅と注文住宅、そしてハウスメーカーの住宅はどこが違う?

建売住宅のメリットとは?

「新築の戸建てマイホームが欲しい!」と考えたときに大きな枠で分類されるのが「建売住宅か、あるいは注文住宅か」という二者択一です。両者はどこがどう異なるのかを理解したうえで、自分たちが暮らすにはどちらが適しているのかを考えることが大切です。 建売住宅とは、土地と家をセットで販売する新築物件のことです。土地開発によってある程度の大きさにまとまった土地を区切り、数棟から数十棟という規模で住宅を建てて販売します。利便性に富んだ道路計画、季節ごとに美しい表情を見せる植栽、そして同じ仕様の住宅が整然と立ち並ぶ統一感のある街並みなどが創出されます。間取りや設備、仕様などがあらかじめ決められているため、自由度はありませんが、 購入後の暮らしをイメージしやすいメリットがあります。物件がすでに完成している場合は、実物をチェックして、買う買わないの判断ができることは大きな利点です。

ハウスメーカーの住宅のメリットとは?

まず「ハウスメーカー」の定義について。特に確固たる定義は存在しないのですが、全国の住宅総合展示場などにモデルハウス を出し、住宅商品を展開しているメーカーです。テレビCMでもおなじみの会社もあります。多くの場合が複数の住宅商品を持っており、オーダー感覚で好みの家を選ぶことができます。また、全国展開しているハウスメーカーが多く、特に「大手」と言われるハウスメーカーは、年間数千~数万の施工棟数を誇るため、そこにブランド力や安心感を見出すお客様もいるようです。

注文住宅のメリットとは?

工務店、設計士などに設計を依頼して、施工会社に建築してもらうのが注文住宅です。 設計・施工を一貫して行う住宅会社や施工会社にオーダーする方法のほか、建築事務所に設計と設計監理を依頼し、施工は工務店に任せるケースもあります。もっとも大きな特徴は自由度が高いことで、関連する法規定をクリアすれば、間取りや工法、設備、外装材・内装材などはすべて自由に選択できます。設計段階から家族の好みやライフスタイルを反映させることができるため、満足度の高い家を建てることが可能です。

建売住宅と注文住宅、ハウスメーカーの住宅のデメリット

建売住宅のデメリットは設計の自由度が低いことで、入居後のライフスタイルは購入した家に合わせることになります。また、同じような外観の家が並ぶことから個性が感じられないと考える人も少なくありません。建築工事の過程を見ることができないのもデメリットです、すでに完成した物件を購入するケースが多いため、建材や施工方法などを点検することは難しく、住宅性能に関しては建築会社を信頼するしかありません。 注文住宅にもデメリットはあります。設計の段階で最終的な仕上がりをイメージしにくいことで、イメージが膨らんでしまうと現実とのあいだにギャップが生じて、せっかく完成した家なのに不満が残る場合があります。ただこうしたケースでは、工務店・設計事務所とのコミュニケーション不足や情報共有の過程に問題があると考えられます。 そして、ハウスメーカーの住宅では、全国の営業スタッフが同じ品質で住まいを提案できることが求められるため、間取りプランを面積ごとのいくつかのパターンに分類した「住宅商品」を持っています。中で使用する設備や建材なども、合理化の観点からパッケージになっており、間取りのパターンや標準仕様以外のものを要望すると、「オプション費用」が発生するケースがほとんどです。しかも契約後にこうしたオプション費用が見えてくるケースが多いようです。そのため、予算を考えるとプランや設備面において妥協せざるを得ない部分が散見してしまいます。

理想の家を建てる

注文住宅のデメリットは克服できる

建売住宅は完成した物件を購入するのが基本なので、デメリットが大きいと感じた場合は別の建売住宅を探すことになります。手間と時間を惜しまずに物件を探し求めることが、理想の家を購入する近道になります。 大手ハウスメーカーの住宅も結局その住宅商品が気に入らなけば、気に入る住宅商品が見つかるまで探すしかないでしょう。また、坪単価やオプション費用等の規定が業界の中で定まっておらず、「最終的にいくらかかるの?」が完全にブラックボックスであることも不安な点です。 一方で注文住宅のデメリットは克服可能です。住宅会社や工務店、設計事務所の施工例を見学すれば、設計段階と完成した住まいのギャップを埋めることができます。施工例をチェックするには、ショールームやモデルハウスを見学するのが一般的です。ショールームやモデルハウスを見学すると、その会社がどんな思いで家づくりを行っているのか、得意分野は何かといった重要事項をチェックできます。 たとえば、カジャデザインは「吉祥寺ハウスギャラリー」としてショールームを設置しています。このうち、前者では実際にソファでくつろぎながら住まいの様子を見学できます。素材や工法を聞いただけでは味わえない、リゾートのような空気感を体感できるのがこのショールーム最大の特長です。 また、価格面においても注文住宅では使用する部材とそのコストが連動しているため、あいまいで強制的な「商品価格やオプション費用」といった概念はありません。こだわる個所とそうでない箇所に予算を配分して、コストバランスを調整することが可能です。

完成見学会に参加しよう

ショールームやモデルハウスを見学すると、外装・内装の豪華さに圧倒されることがあります。これはその会社が最上級の提案を行っているからで、現実的には予算や工期などが絡んでくるため、ハイスペックの外装や内装がそのまま使われるのはごくまれです。 どんな家が現実的なのかを知りたい場合は、完成見学会に参加するのがお勧めです。これは、施主の了解のもと、完成したばかりの家の様子をつぶさに見てまわることができる見学会です。 設計・施工の担当者や場合によっては施主に話を聞くこともできるので、家づくりに関する疑問、不安などを解消できるとても有意義な集まりです。カジャデザインでも折にふれて開催しており、その情報はホームページを通じて得ることができます。直近で見学会の開催がない場合は申し込むことはできませんが、問い合わせフォームを利用すれば、開催日程などを気軽に問い合わせることができます。

設計と完成時のギャップを埋める

注文住宅は建売住宅に比べて費用が高いと思い込みがちです。しかし、設計の自由度が高く、住宅性能にも目配りができる注文住宅は一概に割高とは言い切れません。大事なのは、モデルハウスやショールーム、施工例に光るものやスタイルがあること。そして、実際の施工例を見学しても、その会社が掲げるコンセプトやスタイルから逸脱していないことです。 この2点をしっかり確認できれば、設計段階と完成した家に大きなギャップが生じることはなく、満足度の高い理想の家を建てることができるでしょう。 まとめると、注文住宅では、相談に訪れると同時に、まずはモデルハウスや実際の施工例の見学を行いながら詳細な打ち合わせも重ね、要望や希望は余すことなく担当者に伝えましょう。そのやり取りの積み重ねで、理想の住まいに近づいていきます。住宅会社の担当者と話した結果、コミュニケーションに問題があると感じた場合は、他の会社を検討することも考える必要があります。家づくりは、一生に一度の大きな イベントです。妥協は禁物です。