2023.12.19 「注文住宅」を知る

シンボルツリーの選び方は?おすすめの常緑樹や落葉樹を紹介

シンボルツリーとは、名前のとおり、住まいのシンボルとなる樹木のことです。庭や玄関周りに緑を加えるだけで、おしゃれな空間を演出し、外観にちょっとしたアクセントを加えます。
また、常緑樹と落葉樹の2種類に分けられ、どれを選ぶべきか悩んでしまうでしょう。これから長い付き合いになるのなら、お気に入りのシンボルボルツリーに出会いたいものです。
今回は、そんなシンボルツリーのおすすめの樹種や特徴、選び方を紹介します。

シンボルツリーの選び方

シンボルツリーを選ぶうえで重要なのは、樹木の特徴と植える環境条件を把握することです。庭の広さや日照条件、手入れの手間などを確認し、最適なシンボルツリーを選びましょう。

用途に合った樹木か

まずは、シンボルツリーを植える用途を確認しましょう。シンボルツリーは、単に庭や建物を彩るだけでなく、住宅内部を外から見えにくくする防犯効果、夏に日陰をつくり、冬に日光を取り入れる温度調整なども可能です。
また、植物は光合成を行うことで、空気を浄化させる役割を担います。そのため、シンボルツリーを植えるだけで、周辺にもよい影響をもたらすと考えられるでしょう。
高さの異なる樹木を複数植えることで、デザイン性を強調したり、季節問わず緑豊かな樹木でプライバシーを保護したりするなど、樹木の特徴と用途を押さえることで、最適な選び方ができます。

庭の広さに適した高さか

シンボルツリーが目立ちすぎず地味になりすぎず、程よい存在感を出すためには、庭の規模感に合わせた選び方がおすすめです。庭が広い場合は、樹木の高さが3mくらいだとちょうどよいとされています。遠くからみても、家のトレードマークとして十分な印象を与えられるでしょう。
一方で、4m以上の高さをともなう樹木は扱いの難易度も高くなります。価格や手入れのしやすさを考慮しても、3mほどの樹木であれば手が届きやすいです。
2m以下と低めの樹木を考えている人は、シンボルツリーとしては少し寂しい印象を与えかねないものの、コンパクトな庭や玄関周りにはぴったりです。庭の大きさとシンボルツリーの高さのバランスをみて、検討してみてください。

日照条件はどうなっているか

樹木は日光を好むという印象をもたれがちですが、実は日なたが好きな木、日陰が好きな木が存在します。
日当たりのよい南には日光を好む樹木を、北には日陰に強い樹木がおすすめです。東は午後になると日が当たらなくなるため、日陰に置いても問題ない樹木を選びましょう。
反対の西日、つまり夕日が当たる方角には、あまり植物には適していません。選ぶとしたら、葉焼けしてしまうような樹木は避けるようにしてください。

虫がつきにくいか

シンボルツリーを植えたいけど、虫がいないか心配との声を耳にします。洗濯や子どもを外で遊ばせることに気が引ける人もいるでしょう。樹種によってはケムシやアブラムシといった害虫がつく場合もあります。
そのため、不安な方は事前に虫がつきにくい樹木を選ぶのも一つの手です。たとえば、ツバキ系の樹木は幼虫がつきやすく、触れると痛みや腫れが生じてしまう恐れがあります。
虫がつきにくい樹木として、シマトネリコ、オリーブ、フェジョリアなどが挙げられます。しかし、樹木も虫も自然と隣り合わせで生活しているため、虫がつく可能性は0ではありません。心配な方は、あらかじめ害虫対策を行うことをおすすめします。

手入れに手間がかからないか

樹木の不要な枝や葉を切り、風通しをよくすることで、成長を促進します。この剪定は定期的に行う必要があるので、少しでも手間を省きたい人は、成長が遅いシンボルツリーを選びましょう。
成長が遅い樹木として、アオダモやヨソゴが挙げられます。アオダモなら2年に1回剪定を行えば問題ありません。一方、シマトネリコのような成長が早い樹木は、年に2回の剪定が必要です。
とはいえ、成長が遅い樹木でも、剪定を怠ると密集した枝や葉に湿気がたまり、虫の発生につながります。必ず定期的に状態を確認しましょう。

シンボルツリーのおすすめ

樹木には、大きく分けて常緑樹と落葉樹の2種類があります。これらのシンボルツリーは、大きな樹木のようなイメージをもたれがちですが、コンパクトなサイズの低木や、土のないシンボルツリーを楽しめる鉢植えなどもあります。
ここからは、誰でも気軽に楽しめるおすすめのシンボルツリーを紹介します。

常緑樹のおすすめ

常緑樹は、一年中葉っぱをつけている樹木のことをいいます。四季を問わず、緑で彩られている樹木であるため、冬でも自然を感じられる点が魅力的です。さらに、葉が壁としての役割を果たすため、外からの目線を気にする必要もありません。
常緑樹として、オリーブ、ユーカリ、レモン、ソヨゴなどが挙げられます。レモンのように果実となる樹木は、色鮮やかで住まいのアクセントとなり、収穫も楽しめ、一石二鳥です。
しかし、常緑樹は季節の変化に左右されないため、冬の季節でも樹木の状態は維持されます。一年中葉がついた状態になるので、日当たりが悪くなり、冬場は肌寒く感じてしまう人もいるでしょう。

落葉樹のおすすめ

落葉樹は、葉を落とす時期があるとされている樹木です。四季の変化とともに姿を変える特徴をもち、春には新しい葉や花、秋には紅葉がみられ、秋から冬にかけて休眠します。季節感を楽しみたい人は落葉樹がおすすめです。
葉が茂る夏には日陰をつくり、冬になると葉を落として日差しを入れるので、温度調整にもなります。シンボルツリーにおすすめの落葉樹には、アオダモ、カツラ、イロハモミジ、ハナミズキなどがあります。
秋の代表格ともいえるイロハモミジは、日本ならではの和の雰囲気を演出してくれるでしょう。一方で、落ち葉を掃除する手間が必要となります。
近年、落ち葉に関するトラブルが発生しているのも事実です。掃除を怠ることで、落ち葉が樋に詰まったり、道にまで及んでしまったり、近隣の迷惑となる可能性もあります。

低木のおすすめ

自宅の庭に物足りなさを感じている人は、低木を加えましょう。低木は、一般的に0.5〜2.0mと小さめの樹木を指します。
背の高いシンボルツリーを引き立てるのに使われ、立体感を出すのに欠かせません。ここでのポイントは、あえて互いの感覚や大きさを揃えないように植え、不規則さを取り込むことです。
樹木の高さに高低差があればあるほど、庭を広くみせる効果が得られます。規則正しく並べることの魅力もありますが、樹木の重なり合いを意識することにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
さらに、庭と低木のテイストを合わせるのもおすすめです。低木のなかには、洋風のものから、落ち着いた雰囲気のものまで、異なる特徴があります。
たとえば、ジンチョウゲは日本三大香の一つとして知られ、和と洋どちらにも合う万能な樹木です。ドウダンツツジも秋に紅葉がみられ、趣が感じられます。
高さのあるシンボルツリーと比べると存在感はかけているものの、ほかの樹木と組み合わせて植えることで迫力を生み出すのです。

鉢植えのおすすめ

シンボルツリーを植えるスペースがないと悩んでいる人は、鉢植えを検討してみてください。シンボルツリーを庭の土に直接植える地植えと違って、鉢に植えるため、狭いスペースでも育てることができます。
また、鉢ごと移動が可能なので、引っ越しや賃貸住宅でも気兼ねなくシンボルツリーを楽しめるのが特徴です。鉢植えで管理するため、鉢のサイズ以上に大きくなる心配はありません。
サイズを小さくしたければコンパクトな鉢を、大きな樹木を育てたい場合は大きな鉢を選びます。ただし、鉢植えに不向きな樹木を選ぶと、樹木の成長を抑えかねません。
負担になると葉が枯れてしまうので、あくまで樹木が生き生きと育つ環境を整備することを念頭に選びましょう。

まとめ

シンボルツリーは、住まいのインテリアになるだけでなく、気温調整やプライバシー保護といった実用的な役割も果たします。
樹種によって日照条件や虫のつきにくさ、手入れの頻度は異なります。庭の方角に向いた樹木はどれか、剪定はどのくらいの頻度でできるのか、庭の広さに適しているかなど、用途と植える環境の条件に一致するシンボルツリーを選びましょう。
また、シンボルツリーや家づくりに困ったら、カジャデザインに相談してください。リゾート地のような空間をデザインし、理想の住まいと自然の共生を実現します。シンボルツリーは住まいに居続ける存在です。
毎日が楽しく過ごせるよう、お気に入りの一つに出会えることを願っています。